アートスパークHDの決算と株価について

 2/12にアートスパークHDの決算短信が発表され、それを受け、時間外取引で株価が急落しました。

※株価:2,023→1,766(-12.70%)


その状況整理のメモです。

メモですので、後で書き直したり、追記したりするかもしれません。


○決算

※単位:百万円


売上高:6,373(+18.4%)

営業利益:773(+219.6%)

経常利益:747(+224.8%)

当期純利益:△475


この結果については、2/8発表の修正予想の通りであり、何も波乱はありませんでした。

当期純利益についてはのれんの減損によるものですから、さほど気にする必要はありません。

営業利益の伸びは魅力的ですし、現時点での営業利益率も約12%と優秀です。


問題は、来期の業績予想でした。


○来期業績予想


売上高:6,735(+5.7%)

営業利益:922(+19.2%)

経常利益:877(+17.3%)

当期純利益:965


利益の伸びが前期ほどではないのは確かですが、増益予想です。

しかし昨年の11/6に発表された新中期経営計画と比較すると雲行きが変わります。


○中期経営計画

売上高:6,980

営業利益:1,070


3ヶ月前の予想に比べて、来期業績予想が下方修正されています。

これを実質的な下方修正と捉えた人がかなりいたものと思われます。

実際、企業自身が3ヶ月前に立てた予想を守れない(あるいは考慮していない)とすれば、信用買い残の多さと相まって、売却するのも不思議ではありません。


○セグメント

※単位:千円


クリエイターサポート

セグメント営業利益:

3Qまで:1,202,635

4Qまで:1,463,087


UI/UX

セグメント営業利益:

3Qまで:△637,245

4Qまで:△812,242


基本的に、アートスパークHDは4Qに販促活動でお金を使い、4Q単体は赤字になることが定例でしたが、今期はクリエイターサポートセグメントの利益の伸びによって、3Qから4Qが増益になっています。

しかし、UI/UXセグメントは、赤字が拡大しています。UI/UXセグメントについては、自動車産業の影響を大きく受けます。そして、12月末からの自動車向け半導体需要の制約により、自動車生産が伸び悩むことが予想されます。

ですから、完全な推測ですが、このセグメントが来期も大きく足を引っ張ることを見越して、来期業績予想が弱気になったのではないかと考えています。


○選択

私はPTSで買い増しましたが、月曜日に同数を売る可能性もあります。

また、自分の調査が今よりも深掘りできたら、その時点で改めて判断するつもりです。


落ちるナイフを掴むのは、去年の2・3月ぶりです。


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